吉祥読本

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スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン --小路幸也

東京、下町の老舗古本屋「東京バンドワゴン」。営む堀田家は今は珍しい三世代の大家族。
今回もご近所さんともども、ナゾの事件に巻き込まれる。ある朝、高価本だけが並べ替えられていた。
誰が何のために?首をかしげる堀田家の面々。さらに買い取った本の見返しに「ほったこんひとごろし」
と何とも物騒なメッセージが発見され…。
さて今回も「万事解決」となるか?ホームドラマ小説の決定版、東京バンドワゴンシリーズ第3弾。
(「BOOK」データベースより)


ようやく出た東京バンドワゴンの第3弾の文庫です。文庫化が早い気がしますが気のせい?

冒頭に人物相関図が付いていて助かります。それぐらい登場人数が多くてもう大変。
相変わらず「LOVEだねぇ」の我南人(がなと)や頑固な大黒柱の勘一など、
個性的な人物であっても登場人物全てが暖かく家族思いである。
そんな優しさを読んでいるだけでこのシリーズを読んで良かったと思えます。
個性的ながらどこか頼りない部分もある男たちをサポートする女性陣も皆さん美人で性格も良く、
子供たちもよくできているし言う事なしの理想的な家族に、現実味は今ひとつ欠けるのですが、
羨ましいことも確かです(笑)
特に京都の古狸たち(古書店主なんですけどね)相手に啖呵を切るすずみさんには拍手喝采
こんな感じに啖呵を切ってもらいたいと思ったくらいだ(笑)

それにしてもだ。IT企業の社長、藤島の東京バンドワゴンに対する思い入れは一体なんだろう。
いや、面白い展開なんですけど、ちょっとカッコ良すぎ(妬んでるわけじゃないんだけど)
ハッキリ言って、金があればあんなことしてみたい(笑)
藤島の会社さえ順調であれば、もう東京バンドワゴンも安泰という事か。

まあ、どんな事があってもこの家族の物語は暖かく、安心して楽しめる。
やっぱりこの記事は「LOVEだねぇ」で締めたい。

と、言う事で次は。。。。