書店で見かけた時にすかさず買ったが、思っていたような内容ではなく
やたら時間がかかってしまった。
最初こそ面白く読んでいたが、徐々に哲学書を読んでいるような気になってきて
事実本書のキモは素人の進化論に対する誤解を論じていると思うので
自分のような勘違いをしている人に向けられた啓蒙書なのだと理解した。
(解釈が正しいか、ちょっと怪しいが)
繰り返し延々と続くグールドとドーキンスの論争に関する考察は、
知識のない自分には時に面白いと感じる部分もあったが、
追いつけずに途方に暮れることのほうが多かった。
確かに知っているようで知らない進化論をかなり掘り下げているのだろうし、
興味のある人や(いや興味はあるのですが)、
専門的なことを学んでいた人には面白く読めるんだと思うし、
力作なのは感覚的に伝わってきます。
決して本作品が悪いのではなく、理解が及ばない自分の力不足であることを
改めて明記しておきます。