「ポストコロナのSF」「2084年のSF」に続くアンソロジー第3弾。
イメージとして真逆なところを狙ったのかもしれないが、
良し悪しは別として宗教とAIを絡ませる作品が何作かあった。
先端技術を突き詰めると哲学的になってしまうということか。
野﨑まどの作品然りだが、それには敢えて言及しない。してるけど(苦笑)
流行りのAIとわざわざ絡ませなくても結構前からSF作品にはAIが出てくるので
それほど目新しい題材だとは思わないが、
初読みの作家さんも含め、色々な作家の作品がサクサクと読めるのはやはり良い。
長編として読みたい作品もいくつかあった。
数年後にはより当たり前の世界になっているんだろうな。
【収録作品】
■まえがき 大澤博隆
「準備がいつまで経っても終わらない件」 :長谷敏司
「没友」 :高山羽根子
「Forget me, bot」 :柞刈湯葉
「形態学としての病理診断の終わり」 :揚羽はな
「シンジツ」 :荻野目悠樹
「AIになったさやか」 :人間六度
「ゴッド・ブレス・ユー」 :品田遊
「愛の人」 :粕谷知世
「秘密」 :高野史緒
「預言者の微笑」 :福田和代
「シークレット・プロンプト」 :安野貴博
「友愛決定境界」 :津久井五月
「オルフェウスの子どもたち」 :斧田小夜
「智慧練糸」 :野﨑まど
「表情は人の為ならず」 :麦原遼
「人類はシンギュラリティをいかに迎えるべきか」 :松崎有理
「覚悟の一句」 :菅浩江
「月下組討仏師」 :竹田人造
「チェインギャング」 :十三不塔
「セルたんクライシス」 :野尻抱介
「作麼生の鑿」 :飛浩隆
「土人形と動死体 If You were a Golem, I must be a Zombie」 :円城塔
■「この文章はAIが書いたものではありません」 鳥海不二夫
各篇解説 鯨井久志/鈴木力/冬木糸一/宮本裕人