12か月にわたる12の短編集。
初読みの作家さんだと思っていたが、「コドモノセカイ」で一作読んでいた。
岸本さん翻訳なのでハズレは無いと思っていたが期待通り。
ただし一度読んだだけでは理解できない作品もいくつかあり、
寝る前にぼんやり読むのはやめた。
私とあなたの視点がいつの間にか切り替わったていたり性別が曖昧だったり
思い込みで読んでいると何度も後戻りすることになる。
木に恋してしまったり、死神とすれ違ったり、バグパイクの楽隊に追いかけられたり、
一筋縄ではいかない様々な人たちの奇譚が描かれる何とも不思議で味わい深い
作品群だった。
「普遍的な物語」「生きるということ」「天国」「スコットランドのラブソング」
「物語の温度」が好み。
ただ、この作家さんの長編は難儀しそうなので挑戦するかは微妙なところかな。
【作品リスト】
「普遍的な物語」/「ゴシック」/「生きるということ」
/「五月」/「天国」/「浸食」
/「ブッククラブ」/「信じてほしい」/「スコットランドのラブソング」
/「ショートリストの季節」/「物語の温度」/「始まりにもどる」