吉祥読本

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ぼくはあと何回、満月を見るだろう

著者:坂本龍一
出版社:新潮社


「音楽は自由にする」以降から晩年の坂本龍一の記録。

淡々と語られる闘病生活、そして音楽への思いが柔らかくも熱をもって伝わってくる。

まさしく真のアーティストとはこういう方の事を言うのだろう。

政治への姿勢、よく知らなかったプライベート、父親への思いなども語られている。

政治がらみの活動はあまり見ないようにしてきたが、ある程度の理解はできた。

プライベートに関してはもともと興味が無かったので、

特に最近のことは知らないことばかりで驚くばかり。


巻末にある鈴木正文さんによる「著者に代わってのあとがき」は

読んでいて胸が苦しくなる感覚を覚えたが、読めてよかった。

徐々に弱っていく肉体と反比例するかのような音楽への情熱が

短い言葉に宿っているのだろう。

題名と共に、いくつかある印象的なあとがきとして記憶に残るだろう。


教授の音楽の一部しか接いていないけれど、それでも大きな影響を受けていると思っている。

振り返ると感謝しかない。

 

 

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