著者:吉田晶樹
出版社:技術評論社
能登半島で大きな地震が起きてしまい、改めて日本の災害の多さにため息が出る。
震災が起きるたびに心ばかりの募金と祈ることしかできないのが歯痒い。
そんな折、図書館でふと目に入ったので思わず手に取った。
大陸が今も移動し続けていることは多少知っていたが
きちんとメカニズムを知りたいと思い、文字は小さめだが
カラーで図表が多そうなので読んでみた。
地球科学や地球史に興味があり将来の地球に興味がある人、
中高校生をターゲットにしているとのことだったが
専門的な記述や計算式などが結構多くて理解するのは難しい。
そこら辺は軽く気を失いながら強引に読み進めた。
大陸の移動のメカニズムや今後の移動シミュレーションなど
気が遠くなるような時間軸とダイナミックなスケール感なので
あまり実感できないことも多いが、それでも勉強になった。
日本列島は、何億年も先だがオーストラリア等の諸大陸に挟まれて
超大陸の一部となってしまうのか。。。
プレートやマグマの動きを考えるとなんと不安定なところで
我々は生活しているのだろうと改めて思わされ、
どんな耐震、免振対策をしても自然相手にはあまり意味がないのかもしれないと
不安が募るがでも何もしないよりは少しでも対策しておくべきなのだろう。
コンピューターの計算能力や諸々の技術はこれからも進化していくだろうから
将来予測はより精度を上げていくだろう。
若い人たちが興味を持つことで研究の継承、向上も期待したい。
個人的には奇数ページの小さな画像がパラパラ漫画風に
大陸移動を見せていることに気付き、そこがツボだった。
阿呆みたいに何度も繰り返してしまった。。。
今はとにかく目の前の地震対策で少しでも安全性を上げていくしかないし、
時間がかかるだろう被災している人たちの生活の早い復興を願うばかりだ。