吉祥読本

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信長、天を堕とす

著者:木下昌輝
出版社:幻冬舎

 

自分は本当の恐怖を知っているのだろうか。強さとは何か。
自問しながら生きる信長の心理描写にかなりのページが割かれる。
折々の戦にこんな心持で向かっていたのかと思うと少し切ない気がするが、木下作品はやはり読ませてくれる。
特に光秀との関係、距離感の切り口に、なるほどね~と思わされる。
それと、茶々が信長とこんな風に対峙するとはねえ。
木下昌輝作品にしてはどこか爽やかで少し淡白な印象もあるが、面白く読めた。

大河ドラマの関係で光秀系の作品が多くなってきているが、結果、当然のように信長にもフォーカスされるんでしょうね。
近いうちに天野純希さんの「信長、天が誅する」も読む予定。
あと、吉川永青さんの「毒牙 -義昭と光秀-」も続きそう。


2020/1/7読了