著者:高野秀行
出版社:新潮社
前作のアジア納豆の次はアフリカを含むより広い世界に目を向ける
高野さんとその仲間たちの納豆への探求心が止まらない。
納豆は日本だけの食品ではないというのは確かに驚きだが考えたこともない。
それが案外広範囲の地域に存在するというのは
驚くというよりも、何故?と疑問を持つのは当然のことかもしれない。
ナイジェリアとかセネガルなど、納豆のイメージと結びつかないもんなあ。
いずれも危険地帯に納豆があるのは理由があるのか?偶然か?
危険でもホイホイと納豆のために出かけてしまう高野さんにはいつもながら脱帽する。
韓国の納豆と日本の納豆の成り立ちを文化的に比較したり
世界の納豆に関する知識においては日本どころか世界でもトップクラスなのでは?
と冗談抜きで思うが(ニッチ過ぎるともいうか)、おかげで高野さんの考察は
胡散臭いようでありながら妙な説得力を持つ。
そうまでして納豆を食いたいとは思わないが、
いつもながらの高野さんのフィールドワークは、らしくて面白いので
今後もらしさを失わずにニッチな探索を続けて欲しい。