吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

図書館の興亡―古代アレクサンドリアから現代まで

著者:マシュー・バトルズ
翻訳:白須英子
出版社:草思社


考えたことが無かったが、図書館の歴史が案外古いことにまず驚かされる。

そしてその図書館の破壊や焚書が様々な時代、国により繰り返されてきたことにも

驚く。

勝者が敗者の歴史や文化を奪うことの何と愚かしいことか。

ただ、残念なことに歴史の改ざんは今も行われているし、

世界を見渡せば、今後も行われ続けていくことは間違いないだろう。


途切れ途切れで読んでいたうえ、時にボーっとしながら読んでた部分もあるので

頭に入ってこなかった部分もあるが、著者の図書館への思いは伝わってきた。


「三体」でも出てきたが、石に刻むメッセージはかなりの時代を超えて残るが

何だかんだで紙の耐用年数も凄い。

でも保管場所が必要となる。

デジタルで場所の問題はある程度解消されるが、データを移植し続ける必要があるし、

バックアップが無いとハードのクラッシュで一気に失われる。

時代を越えて記憶を継承するというのは、手間と時間と金と情熱と根気が無いと

難しいな。