著者:マシュー・バトルズ
翻訳:白須英子
出版社:草思社
考えたことが無かったが、図書館の歴史が案外古いことにまず驚かされる。
そしてその図書館の破壊や焚書が様々な時代、国により繰り返されてきたことにも
驚く。
勝者が敗者の歴史や文化を奪うことの何と愚かしいことか。
ただ、残念なことに歴史の改ざんは今も行われているし、
世界を見渡せば、今後も行われ続けていくことは間違いないだろう。
途切れ途切れで読んでいたうえ、時にボーっとしながら読んでた部分もあるので
頭に入ってこなかった部分もあるが、著者の図書館への思いは伝わってきた。
「三体」でも出てきたが、石に刻むメッセージはかなりの時代を超えて残るが
何だかんだで紙の耐用年数も凄い。
でも保管場所が必要となる。
デジタルで場所の問題はある程度解消されるが、データを移植し続ける必要があるし、
バックアップが無いとハードのクラッシュで一気に失われる。
時代を越えて記憶を継承するというのは、手間と時間と金と情熱と根気が無いと
難しいな。