ブレイディみかこ
出版社:新潮社
前作程のインパクトは無かったが、一つ一つの話しはやはり考えさせる内容。
子供や著者や相方の考え方の微妙な違いが浮き彫りになる。
言葉的には多様性流行りだが世代や人種や地域で違う価値観があることを
それぞれが受け入れ、認め、 納得することは難しいことがよくわかる。
それでも家族間でそれぞれの見方で話し合う姿勢は日本では立派だと思う。
自分が13歳の時にこんな意見は言えなかったし考えもしなかった。
勿論、自分の親もそうだったと思う。
自分の置かれた立場を冷静に見極めることは大人でも難しいのだから、
それができるのは年齢に関係なく資質の問題かもしれない。
教育に対する日英の考え方の違いはだいぶあるようだが。
例えばこの学校だけの行事かもしれないが、選挙があると、
子供たちは各党のマニュフェストを読み込んで学校で模擬選挙をするとか
驚かされる。
日本人で各党のマニュフェストを読み込んでいる人って
大人であっても少ないと思うけど、自分だけだろうか。。。
日本の学校でも取り入れれば意識もだいぶ変わりそう。
若い人に選挙に行け、と言うだけじゃ説得力もなく、
何も変わらないことは自分もそうだったからよくわかる。
ビートルズのメンバー名のテストとかも色々と面白そうで興味深い。
息子君がうっかりミスして著者はだいぶがっかりしていたっけ(笑)
大人になっていく息子君が今後どのように成長していくのか楽しみだが、
イギリスのみならず日本の社会環境がどのように変わっていくのかも
責任をもって見極めないといけないなと思わされた。