個人的に題名の印象と内容が違っていたので途中から気持ちを入れ替えて読んだ。
恐怖を定義するのは難しいし医学的、科学的根拠を示せるものではない。
よって、著者(医学博士・精神科医)の主観で語られるエッセイというところか。
著者が甲殻類に対して持つ恐怖は理解できないが剃刀で眼球を切る映画への言及で
久々にあの映像が浮かんできてゾワリ。
だいぶ昔だがイギリスの映像に関する博物館でその部分だけ繰り返し流していて
ビビりながらも夫婦揃ってしばらく見入っていたことを思い出します。
マニアックな本や映画が好きな著者らしく、取り上げる作品は
知らないものが多かった。
様々な切り口の怖さがあるのはよくわかりました。
また、星新一の死の直前の話しに関しては記憶に無かったが、
色々と考えさせる内容だった。
結局、恐怖の正体は人それぞれということで。