吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

逢坂冬馬

歌われなかった海賊へ

著者:逢坂冬馬 出版社:早川書房 前作「同志少女よ、敵を撃て」はエンタメ的に仕上げられた中に考えさせる内容が 仕込まれていたが、本作は全てにおいて考えさせる作りだと感じた。 著者が本当に書きたかったのはこちらなのではないかと。 ナチス政権下のド…

2022年の10冊

歴史的に見ても色々あった2022年もいよいよ終わります。新たに感想はアップしませんが、少しづつ再読していた亡き津原泰水さんの短編集「綺譚集」をギリギリ本日読み終わりました。やはり傑作です。 再読とか上下巻などありますが、目標としていた60冊によう…

同志少女よ、敵を撃て

著者:逢坂冬馬出版社:早川書房 アガサ・クリスティー賞は初めて読んだが、賞の名称と本作の内容の印象がだいぶ違った。 冒頭で、大木毅さんの「独ソ戦 絶滅戦争の惨禍」からの引用があり、題名から受けていた印象よりも硬派な作品かも、と思わせる。その後…