年末に向けロケットスタートだ!と思っていたのに、いきなり風邪でよろよろスタート。
熱意を感じただけですが、筒井康隆の短編集としてはかつての作品群とは違い、
とても落ち着いた作品が多く、猛毒的作品を欲している人には物足りないでしょう。
「大盗庶幾」とか「メタノワール」が好みの作品ですが、
とても落ち着いた作品が多く、猛毒的作品を欲している人には物足りないでしょう。
「大盗庶幾」とか「メタノワール」が好みの作品ですが、
「Can't Take My Eyes Off You」(邦題「君の瞳に恋してる」)などを
組み込んだ「リア王」、涙を誘う「つばくろ会からまいりました」など、
老境の域に達したからこその作品も良い味を出しています。
2014/11/9読了
::インディヴィジュアル・プロジェクション
阿部和重
伊坂幸太郎、阿部和重コラボ作品を読むための予習と積み本の棚卸し第二弾(笑)。
結局のところスパイ養成塾で訓練を受け、渋谷で映写技師として働く主人公の
::インディヴィジュアル・プロジェクション
阿部和重
伊坂幸太郎、阿部和重コラボ作品を読むための予習と積み本の棚卸し第二弾(笑)。
結局のところスパイ養成塾で訓練を受け、渋谷で映写技師として働く主人公の
ただの妄想話じゃないか、と思っていたら最後でひっくり返されてしまった。
位相のズレ、多重人格的キャラなどで頭が混乱してしまうが、疾走感を
位相のズレ、多重人格的キャラなどで頭が混乱してしまうが、疾走感を
楽しんだような作品だった。
2014/11/13読了
::グランド・フィナーレ
阿部和重
伊坂幸太郎、阿部和重コラボ作品を読むための予習と積み本の棚卸し第三弾。
生と死、自分と他者とのかかわりなど諸々対比しながら語られる構成は何となく
::グランド・フィナーレ
阿部和重
伊坂幸太郎、阿部和重コラボ作品を読むための予習と積み本の棚卸し第三弾。
生と死、自分と他者とのかかわりなど諸々対比しながら語られる構成は何となく
理解できる気がするが芥川賞としてはどうなんだろう。
読んでいて色んな意味で痛い。
高橋源一郎の解説はフォローしているのか投げ遣りなのか、ちょっと無理やり
高橋源一郎の解説はフォローしているのか投げ遣りなのか、ちょっと無理やり
書いた感じがする。
変態パートは阿部、爽快パートは伊坂、みたいなコラボになるのか?
変態パートは阿部、爽快パートは伊坂、みたいなコラボになるのか?
かつ巧妙で、エグイ描写を緩和してくれる捜査陣のキャラ描写を含め、
一気に読ませてくれるミステリー。
オチは好き嫌いがありそうだけど、個人的にはこれでいいと思う。
これ以上は何を書いてもネタバレになるので、まず読んで見てほしい。
オチは好き嫌いがありそうだけど、個人的にはこれでいいと思う。
これ以上は何を書いてもネタバレになるので、まず読んで見てほしい。
物語もあったら、との思いも。
漂流に晒され奇跡的に生還し、戦死者を慰霊することに尽力した中嶋秀次さん。
読んでおくべきかも。
それから台湾の裁判官の言葉にも感動。
それから台湾の裁判官の言葉にも感動。
2014/11/29読了
::死都ゴモラ---世界の裏側を支配する暗黒帝国
ロベルト・サヴィアーノ
イタリアのマフィアを描くノンフィクション。だと思っていたら翻訳者の解説に
「フィクションとノン・フィクションの間を行く見事な文体のクロスオーバー的な
::死都ゴモラ---世界の裏側を支配する暗黒帝国
ロベルト・サヴィアーノ
イタリアのマフィアを描くノンフィクション。だと思っていたら翻訳者の解説に
「フィクションとノン・フィクションの間を行く見事な文体のクロスオーバー的な
作品」と書いてあった。
自分の問題かもしれないが、読者をよくここまで置いてけぼりにできるなと
自分の問題かもしれないが、読者をよくここまで置いてけぼりにできるなと
感心するくらい理解しにくい文体というか翻訳というか。
犯罪組織の行っている諸々はある程度理解できるが、読み切るのに時間がかかる
犯罪組織の行っている諸々はある程度理解できるが、読み切るのに時間がかかる
だけで特に何も残らない作品だった。
映画化されてるみたいだけど、映画だったら理解できるのかな?
映画化されてるみたいだけど、映画だったら理解できるのかな?
7冊読了。