著者:小川哲
出版社:新潮社
著者自身をモデルとしたノンフィクション風短編集という解釈でいいのかな?
大学院生、小説家、占い師、トレーダー、漫画家などを通して語られる論考は
著者自身のそれがそのまま反映されていると思え、リアル。
他人の思考回路が開示されることで自分の思考が
さらけ出されているような気になることもあり多少不安になることも。
同級生、片桐のことを果たして他人事として客観視できるのだろうか?
3.11の前日に何をしていたのか、自分なりに調べてみたが手掛かりは無かった。。
記憶の改竄もきっと頻繁に起きていそうだ。。
読み易いうえに面白い切り口で楽しめた。
次はどんな手法で読ませてくれるのか期待してしまう。
【収録作品】
「プロローグ」
「三月十日」
「小説家の鏡」
「君が手にするはずだった黄金について」
「偽物」
「受賞エッセイ」