【ラ行】の作家
著者:ケン・リュウ翻訳:古沢嘉通/幹遙子/大谷真弓 出版社:早川書房 短編なので他の作品の合間に読み、3月から読み始めてもう6月も終わろうとしているなかでようやく読了。最初のころはだいぶ忘れてしまっているため、ざっとめくりながら思い出す。ちょっ…
ラファティの後継者と言われるテリー・ビッスンの「平ら山を越えて」を読み終え、 チャンスとばかり積んであった本家ラファティの作品を読んだわけですが、 今回のラファティも半分近くの作品で苦戦しました。 宗教色の強さを感じる重苦しいホラ話とでもいう…
読む前には想像していませんでしたが意外にも「剣と魔法」の世界が多くて驚きました。ファンタジックかつブラックな隠し味は絶妙ですが、読むのに苦労する作品もチラホラ。文体に硬質な印象を受ける作品もあり翻訳者との相性の問題かもしれません。(翻訳者…
「宇宙舟歌」が面白かったので調子に乗って読んだが、若かりし頃にもらったパンチをまたまた喰らった感じです(笑) この作品にはわりと詳細なあとがきがついていて、それ自体が全てを物語っているような気がしますがそこからラファティを表現するわかりやす…
今年初の奇想コレクションです。10篇中半分が天才猫ガミッチシリーズからということで、表紙を含めて猫だらけの作品です。他の作品にも猫がちょっとだけでてきたりするので猫好きさんにはたまらないでしょう。作者は猫好きだけあって猫の仕草の描写が目に浮…
かのホメロス「オデュッセイア」の舞台を宇宙におきかえ、われらがロードストラム船長とその乗組員たちが繰り広げる大冒険を綴ったラファティ版英雄叙事詩。一行が向かうのは、快楽を貪る世界、巨人たちが毎日死ぬまで戦う世界、時間が異様に速く過ぎる世界…
奇想コレクションとしては珍しく表題が作品名ではありません。色を題名に絡めた短編集シリーズ(他に白と赤)と銘打っているようです。全作品を通して思うことは、あまりにも説明がないこと。いきなり知らない世界に投げ込まれ、一体何が起きているのかを理…
「黄色い部屋の謎」、「黒衣婦人の香り」などでおなじみのフランス・ミステリ界を代表する巨匠ガストン・ルルーが贈る世にも怪奇な短編集。片腕の老船長が語る奇怪な話「胸像たちの晩餐」、コルシカの復讐譚に題材をとった「ビロードの首飾りの女」、結婚相…