吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

【た行】の作家

ワセダ三畳青春記 --高野秀行

酒飲み書店員大賞?第一回受賞作!!なんと私をそそる賞なんでしょうか(笑)初めて知りました! 「BOOK」データベースより引用 三畳一間、家賃月1万2千円。ワセダのぼろアパート野々村荘に入居した私はケッタイ極まる住人たちと、アイドル性豊かな大家のお…

半眼訥訥 --高村薫

初めての高村薫作品です。とはいっても最初に読んだのが小説ではないのが申し訳ない感じです。名前は知っていましたが、女性だというのも知りませんでした・・・ 本書を雑文集という聞き慣れない言葉で表記している作者。読み終わるとなるほど、「雑文集」と…

バブリング創世記 --筒井康隆

今まで筒井康隆の感想を書いていなかったので、そろそろ書くことにしました。 思い出す作品はいくつもあるのですが、最初に浮かんだのがよりによって(笑)「バブリング創世記」でした。 表題作を含めた短編集ですが、もう筒井ワールド満載です。 表題作では…

た行の作家

【た】●高井研微生物ハンター、深海を行く●高尾栄司ビートルズになれなかった男●高田渡バーボン・ストリート・ブルース●高野秀行ワセダ三畳青春記幻獣ムベンベを追え怪魚ウモッカ格闘記―インドへの道怪しいシンドバッド世にも奇妙なマラソン大会またやぶけの…

わが赴くは蒼き大地 --田中光二

20代に長期入院したときの楽しみは本だけといっても良かった。これを機会に英語の勉強をしようと、オーソン・ウェルズに頼ってみたが挫折した(笑)。テレビも排除していたので、集中して沢山の本を読むことができたがすぐに問題が。読む本がない!!凄い勢い…

ビートルズになれなかった男 --高尾栄司

小学生高学年の頃、洋楽をラジオで聴くようになった頃でもあるんですけど、好きなビートルズの曲があるんだ~、って友達にちょっと背伸びして話してたことがある。後日それがウィングスの曲だということが判明して愕然とした。そう、その時点で解散していた…

宇宙からの帰還 --立花隆

ザ・ライト・スタッフは宇宙へ行くためのお話しですが、これは題名の通り地球に帰ってきてからのお話し。当時としては斬新な切り口だなって思いました。思いもよらないことばかりで素直に面白かったです。もう、ずいぶん古い話しになってしまったけど、未だ…

ブラバン --津原泰水

「BOOK」データベースより引用大麻を隠し持って来日したポール・マッカートニーが一曲も演奏することなく母国に送還され、ビル・エヴァンスがジョン・ボーナムがジョン・レノンまでも死んでしまった、1980年(昭和55年)。醒めた熱狂の季節に、音楽にイカれバ…

包帯クラブ --天童荒太

タイミング的には、映画の公開に合わせているような感じになってしまうので後回しにしようかと思ったけど自分の決めた順番にできるだけ合わせたいので仕方ないか。私が重松清の「くちぶえ番長」の項で書いた文章を引用します。>子供には子供の世界があるのは…

広島に原爆を落とす日 --つかこうへい

つかこうへいの描く、ひねくれた、不器用な愛情物語はとても好きです。熱海殺人事件、飛龍伝、蒲田行進曲、寝取られ宗介、幕末純情伝、長島茂雄殺人事件・・・どれもこれも愛すべき人物がとんでもない愛情を振りまいています。その中で、ある意味究極の愛情…

さようなら、ギャングたち --高橋源一郎

この本と出会ってから20年ぐらい経った。今でも六本木の地下にあった本屋で平積みされていたこの本を引き寄せられるように手に取り、買ったのを覚えている。一日3時間眠れればラッキーだったころ、睡眠時間をさらに削って読んだ。読了後、「今年一番面白い本…