吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

海竜めざめる --ジョン・ウィンダム

ジョン・ウィンダム + 星新一(訳) + 長新太(イラスト) の組み合わせである。これだけで買いである。ちなみにこのシリーズを監修しているのが大森望。見事な仕事だなあ。もともと星新一さんが訳したバージョンが存在していたのですが、別途子供向けのシリ…

海底二万里(上・下) --ジュール・ヴェルヌ

約二年程前、岩波文庫が新訳版を出版した際に入手していたものだったのですが、ようやく機会が到来しました。子供の頃に読んだきりで再読したいなあって思っていたもので。 だいぶ忘れていましたが、子供の頃に植えつけられたイメージはヴェルヌの力量の凄さ…

マラコット深海 --コナン・ドイル

東京創元社Webサイトより引用大西洋の深海調査に出発したストラッドフォード号は突然、消息を絶ってしまった。しかし遭難したと思われた乗組員たちは驚異の新世界を目撃して生還した。八千年の昔、人知をきわめた文明を誇る大陸が大西洋の底深く陥没し、その…

猫の客 --平出隆

「BOOK」データベースより引用はじめ“稲妻小路”の光の中に姿を現したその猫は、隣家の飼猫となった後、庭を通ってわが家を訪れるようになる。いとおしく愛くるしい小さな訪問客との交情。しかし別れは突然、理不尽な形で訪れる。崩壊しつつある世界の片隅で…

ボン書店の幻 --内堀弘

「BOOK」データベースより引用1930年代、自分で活字を組み、印刷をし、好きな本を刊行していた小さな小さな出版社があった。著者の顔ぶれはモダニズム詩の中心的人物北園克衛、春山行夫、安西冬衛ら。いま、その出版社ボン書店の記録はない、送り出された瀟…

青の炎 --貴志祐介

この作品はかなり評判が良かったようですね。非常に書きにくいのですが期待が高すぎたせいか、辛口気味です。ミステリーっぽい印象を受けなかったのですが、とりあえずは思ったままをつらつらと。読んでいて感じた印象は全体的に会話が古臭いなあ、ってこと…

神無き月十番目の夜 --飯嶋和一

「BOOK」データベースより引用慶長七年(一六〇二)陰暦十月、常陸国北限、小生瀬の地に派遣された大藤嘉衛門は、野戦場の臭気が辺りに漂う中、百軒余りの家々から三百名以上の住民が消えるという奇怪な光景を目の当たりにする。いったいこの地で何が起きたの…

百年の誤読 --岡野宏文、豊崎由美

「BOOK」データベースより引用稀代の本読み2人が、20世紀100年間のベストセラーを読みつくす!徳冨蘆花の『不如帰』や与謝野晶子『みだれ髪』から始まり、渡辺淳一の『失楽園』、五木寛之の『大河の一滴』まで。明治・大正の文豪から昭和の重鎮までを、俎上に…

トリフィド時代 --ジョン・ウィンダム

ジョン・ウィンダムの「海竜めざめる」を読もうかと思っていたのですが、順序としてはまずこちらを読んでおくべきかな、ということで読みました。 物語の舞台はイギリス。ある日、大流星群が地球を覆うように通過する。流星群を目撃した世界中の人たちが視力…

西瓜糖の日々 --リチャード・ブローティガン

「BOOK」データベースより引用コミューン的な場所、アイデス“iDeath”と“忘れられた世界”、そして私たちとおんなじ言葉を話すことができる虎たち。西瓜糖の甘くて残酷な世界が夢見る幸福とは何だろうか…。澄明で静かな西瓜糖世界の人々の平和・愛・暴力・流血…