小川洋子
今年は「ヤフー」から「はてな」に引っ越しという転機が訪れ、初心に戻って拙い感想を綴っている。いつまで続きますか。毎年その年の印象的な本を10冊程度リスト化していたので、はてなブログ移籍後初めての印象に残ったリストを書きたいと思います。 2019年…
著者:小川 洋子、クラフトエヴィング商會出版社:筑摩書房 単行本で読み逃していたので文庫が出た機会に読む。やはりもっと早く読むべきだった。小川洋子の「注文書」、クラフトエヴィング商會からの納品書、そして小川洋子の「受領書」を基本構成として、…
梅雨時期が近付き憂鬱だが、6月は自分のための時間が増やせそうな予感。やりたいことがいっぱいあります。 2018/5/3読了 ::ラヴクラフト全集〈別巻 下〉 H.P.ラヴクラフト 遂に全集読破。 第一巻を読んだのが1980年代だったので一体何年かかったことだろう。…
泉鏡花賞受賞作です。舞台はどこかあやふやな場所にある「創作者の家」。そこではホルン奏者や碑文彫刻師やレース編み作家など色々な分野の芸術家に創作の場を与えている。住み込みとして芸術家たちの世話役をしている主人公の青年は、芸術家たちと適度な距…
小川さんの読書遍歴など本に関するエッセイ集です。ご自身が影響を受けた本への愛情が感じられます。言及されている本は、ほとんど読んでいない本なのであまり共感できないのが残念でしたが。かなり短い文章がいっぱいなので、いくつか印象的だったものを取…
すっかり小川洋子フリークになっている気がする。題名からは内容が推察できなかったが、最初にその謎が明かされる。海外で日本人のツアーバスがテロリストによって襲われ、ガイドと客の合計8人が拉致される。その事件が人々の記憶から薄れかけた頃、特殊部隊…
特に前知識も無かったのだが、題名からして勝手にエッセイ集だとばかり思っていました。ところが読み始めるとなんだか様子が変だ。小川さんの日常生活を綴っているんだろうなあ、と素直に読み進めていると、徐々に非日常の不穏な空気が漂い始める。取材旅行…
チェスがらみの作品という事は聞いてましたが、題名とどう繋がるのか疑問でした。わかってみると、いい題名だと思います。 全体を通してとても静かな物語です。屋上の象、バスの中で暮らすマスター、リトル・アリョーヒンの人形、全てが違う切り口で描かれて…
きれいにまとまった、いい作品ですね。これ。理系が苦手だったけど関係なく読めました。数字に隠された意味を道具にコミュニケーションをとろうとする博士と家政婦の息子「ルート」の関係は微笑ましい。博士に影響を受け、少しづつ数字で遊びだすことで徐々…