吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

蛇行する川のほとり --恩田陸

以前図書館で読んだため、3冊に分かれていたせいもあり他の人に借りられてばかりで一気読みできず、記憶が曖昧のため感想を書けずにいました。一冊にまとまっている文庫本を入手してあったのですが、ようやく一気読みできました。読む季節としてはいい時期か…

高熱隧道 --吉村昭

暑い夏ですが、本書を読むと申し訳なくて暑いなんて愚痴、言えなくなってしまいます。なんて書きながら軟弱なのですぐに「暑い」を連発してしまう自分が情けない。。。 本書説明より引用 黒部第三発電所-昭和11年8月着工、昭和15年11月完工。人間の侵入を拒…

空の中 --有川浩

「深海のYrr」で深海で起きた様々な危機と顛末を味わった直後は、高い高い「空の中」へと飛び込みました(笑)Story Seller で有川作品を読みましたが単独書籍としては初めて読むことになります。 「ノイタミナ」バージョンの「図書館戦争」を見ているため、…

深海のYrr(上/中/下) --フランク・シェッツィング

ようやく読み終わりました。3巻。全部で約1600ページ強!!ほぼ半月かかりましたが、自分としては頑張りました(笑)ページ数に圧倒されてしばらく熟成させていたのですがやはり夏といえば海、ということで。。。専門的な話しが多い割りに思ったよりもサクサ…

センス・オブ・ワンダー --レイチェル・カーソン

海洋生物学者として「潮風の下で」「われらをめぐる海」「海辺」などを書いただけではなく、環境問題の教科書ともいわれる「沈黙の春」を書いたカーソンの遺作です。毎年姪の息子、ロジャーと自然の中で過ごし、感じた事が綴られています。 「BOOK」データベ…

夜市 --恒川光太郎

夏ですからってまだ梅雨ですが(笑)ホラー大賞ってベタな発想もありつつ、表紙に魅かれて購入。なかなか趣きのある表紙です。日本ホラー小説大賞というのでもう少し怖いストーリーかと思っていたのですが思っていたようなおどろおどろしいホラーものではあ…

AKIRA(1-6) --大友克洋

立て続けに行きます。1988年、新型爆弾が関東地区で使用され、第三次世界大戦が勃発する。2019年、ネオ東京を舞台に軍事機密「アキラ」をめぐり、「健康優良不良少年」、アーミー、ゲリラ、新興宗教団体が争奪戦を繰り広げる。この作品がヤングマガジン(当…

童夢 --大友克洋

大友克洋は「AKIRA」からはいったので、「童夢」を読んだ時は「AKIRA」の凝縮版じゃん!って思いました。「AKIRA」よりも前に出版されているので、これを広げたものが「AKIRA」なんでしょうね。なので両作品でひとつの記事にしようかとも思ったのですが、「…

東京バンドワゴン --小路幸也

小路幸也さん初読みです。本書は、 「あの頃、たくさんの涙と笑いをお茶の間に届けてくれたテレビドラマへ、」 と言う言葉で締められているように、昭和の大家族ドラマへのオマージュと考えていいでしょう。寺内貫太郎とか時間ですよなどを見ていた人には懐…

零式戦闘機 --柳田邦男

柳田邦男の代表作は沢山ありますが、中でも「零式戦闘機」(ゼロ戦)のような技術モノのノンフィクションはとても興味深く読んだものです。内橋克人さんの匠の時代 同様、のめり込むように読んだ一冊です。 子供の頃、ゼロ戦のプラモデルとか作るのも好きだ…

蒼茫 --石川達三

今年がブラジル移民百周年という節目であるというニュースを最近耳にしました。正直なところブラジル移民のことは良く知りませんが、ブラジル移民という言葉を聞くと石川達三の「蒼茫(そうぼう)」を思い出します。ご存知の方も多いと思いますが、芥川賞の…

Story seller

これは小説新潮の5月号別冊です。今まで文芸雑誌なるものをあまり買ったことは有りませんでした。ところがこの雑誌はなんて素晴らしい執筆陣なのでしょう!躊躇なく買いました。780円なり。その割りに読むのが遅くて今頃感想アップです。(いや、本当はこれで…