吉祥読本

読書感想。面白そうな本なら何でも読みたい!

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

蘆屋家の崩壊 --津原泰水

「BOOK」データベースより引用定職を持たない猿渡と小説家の伯爵は豆腐好きが縁で結びついたコンビ。伯爵の取材に運転手として同行する先々でなぜか遭遇する、身の毛もよだつ怪奇現象。飄々としたふたり旅は、小浜で蘆屋道満の末裔たちに、富士市では赤い巨…

編集者という病い --見城徹

ついに文庫化されました。本を読んでいて作家さんに興味はあっても、編集さんに興味が涌く事は有りませんでしたが、昔々「つかこうへい」とか、「村上龍」とかを読んでいると「見城」という編集者の名前が出てくることがあり、いつの間にか編集者としては唯…

危機の宰相 --沢木耕太郎

「BOOK」データベースより引用1960年、安保後の騒然とした世情の中で首相になった池田勇人は、次の時代のテーマを経済成長に求める。「所得倍増」。それは大蔵省で長く“敗者”だった池田と田村敏雄と下村治という三人の男たちの夢と志の結晶でもあった。戦後…

脱ニッポン人生 自分の居場所の見つけ方 --大倉直

ブログを始めて思うことは、多分何もしなければ知り合うことがなかっただろう地域の人、違う職業の人、違う年代の人とお話しできることはなかったはずだ、と言う事です。ほぼ、本というフィルターを通して自分を語り、直接的に自分のことを語ることはないの…

汝ふたたび故郷へ帰れず --飯嶋和一

「BOOK」データベースより引用故郷とは、人に何をもたらす場所なのか?「読む者をリングに立たせる」と言われた迫力満点のボクシング小説でありながら、人と風土との関わりを深く見つめた傑作―故・江藤淳氏が選後評で「いつの間にか引き込まれていた」と語っ…

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない --桜庭一樹

「BOOK」データベースより引用その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。あたし=中学生の山田なぎさは、子供という境遇に絶望し、一刻も早く社会に出て、お金という“実弾”を手にするべく、自衛官を志…

ダブリナーズ --ジェイムズ・ジョイス

新潮社Webサイトより一部引用アイルランドの首都ダブリン、この地に生れた世界的作家ジョイスが、「半身不随もしくは中風」と呼んだ20世紀初頭の都市。そこに住まうダブリナーたちを通して描いた15編。最後の大作『フィネガンズ・ウェイク』の訳者が、そこか…

ブレイクスルー・トライアル --伊園旬

「BOOK」データベースより引用技術の粋をつくしたIT研究所に侵入し、ミッションをクリアすれば1億円が手に入る一大イベントが開催されることになった。元IT企業の社員チームや、ひょんなことから紛れ込んだダイヤモンド強盗犯グループなどが参加を表明。生体…

文楽のこころを語る --竹本住大夫

「BOOK」データベースより引用当代随一の浄瑠璃語りにして人間国宝である著者が、三大名作から十年に一度の珍しい演目まで十九演目について、作品の面白さ、詞の一行一行にこめられた工夫や解釈にいたるまで、芸の真髄を語り尽くした、すべての文楽ファン必…

あやつられ文楽鑑賞 --三浦しをん

「BOOK」データベースより引用「この本は、文楽観劇のド素人であった私が、いかにしてこのとんでもない芸能にはまっていったかの記録である」。日本がほこる伝統芸能に、笑い、ツッコミ、ときに涙する。若き直木賞作家が、文楽の魅力に迫る。 三浦しをんの「…

破獄 --吉村昭

「BOOK」データベースより引用昭和11年青森刑務所脱獄。昭和17年秋田刑務所脱獄。昭和19年網走刑務所脱獄。昭和23年札幌刑務所脱獄。犯罪史上未曽有の4度の脱獄を実行した無期刑囚佐久間清太郎。その緻密な計画と大胆な行動力、超人的ともいえる手口を、戦中…